2011年8月26日金曜日

動画で見る~テクノロジーが変えるミライのshopping~

最近、Fコマースという言葉がかなり流行っていますが、やはり買い物の楽しさはオフライン上にこそあるもの。
今日は、オフラインでの買い物をより便利に、より楽しくしてくれる新しいテクノロジーをご紹介



・Tweet mirror


試着をして、お店の前に大きなモニターで写真をとり、ツイッターやfacebookに投稿できるというもの。
いちいち、携帯を取り出す必要もないですし、このような大きなモニターがあったら思わず気になって使ってしまいそう。プロモーションに最適のツールでしょう。

・ARを使った試着


ARを使った試着姿をツイッターやfacebookにポストしたりという連携などを考えるとより買い物が楽しくなしそうです。


・TEAMLAB HANGER

ハンガーをとると目の前のスクリーンに手に取った商品と同じを身にまとったモデルが現れるというもの。コーディネートが苦手な僕にとても素敵なテクノロジーです。


・RFIDを用いたミライの会計



こちらはIBMのCM。まだ現実にあるわけではないですが、CMがかなりクリエイティブ。
ここで用いられているのはRFIDという技術で、ICチップを用いて数センチ間の無線通信で情報処理を可能とするもの。実際、現在もRFIDの技術はかなり多くの場面で利用されているそうです。




位地情報、ソーシャル、AR、どんどんバーチャルとリアルの垣根がなくなっていくのを感じます。
これからの買い物がどう変わっていくか本当にワクワクします。












2011年8月25日木曜日

位地情報とゲーミフィケーション~イギリス小売店Top shopとSCVNGRの提携事例~



イギリスの小売店TOPSHOPが位地情報を元にしたモバイルゲームアプリケーションを提供するSCVNGR(スカベンンジャーと読むらしい)と提携したという記事がMashableで紹介されていたので今日はそれを取り上げたいと思う。

TOPSHOPとSCVNGRが提供するアプリケーションのサービスは以下のようなモノだ。


・TOPSHOPの半径500m以内にいることがゲームへの参加条件

・プレイヤーはゲームの課題をクリアするごとにポイントをもらう事ができる。

・ゲームの内容は、自分のお気に入りの服装を写真にとってpostするなど様々で、商品と消費者が深く関われるような設計になっている。

・ポイントは500ポンドの割引券や、自分のほしい商品の20%割引きなどに交換可能


実際のサービス開始は9月5日を予定しているようであり、実際にどのような効果が得られるか結果が楽しみなところである。




最後に、キャンペーンのものとは異なるがSCVNGRの提供するアプリのデモ動画を紹介しておく。



2011年8月24日水曜日

facebookで映画をレンタル~MIRAMAXについて紹介~

本日も、「ソーシャルメディア×映画」を題材に記事を書きたいと思います。
今回紹介するのは、facebook上で映画がレンタルできるMIRAMAX




MIRAMAX EXPERIENCE APP ON FACEBOOK の4つの特徴

・30facebookクレジット(3ドル)で視聴可能
48時間内であれば何度でも、ストリーミング再生が可能。もしすぐに再生をしなくても、支払い後30日間であれば映画を視聴する権利は守られるようです。

・現在20タイトルの映画がレンタル可能
シカゴ、キルビル、shall we dance?などメジャーな映画ばかりでした。

・約2~5分の視聴ができる
映画の1シーンだけですが、無料で見ることができました。画像もかなりきれいでした。

・casting call game という game が存在する
これはまだローンチされてないようですが、名前から推測すると facebook 上のフレンドを映画の登場人物としてキャスティングができるゲームかと思われます。
ゲームをクリアするとボーナスコンテンツが見れるらしく、これからがとても楽しみです。



先日のブログでは、ニコニコチャンネルやHuluのような、一つのルールにのとった上での映画配信がfacebook上で行われるとしたら、当分先のことであり、今はもっともよいレンタルサービスの形を実験的に探すフェーズにあるという発言を私はしていました
しかし、このMIRAMAXのfacebookアプリケーションはちょうどその記事(海外のFコマース事例~facebookで映画を見よう~)を書いた今週の月曜日にローンチされたものだそうです。
今回はこのブログを書きながら、IT系サービスの競争のスピード感を目の当たりにしたような気持ちになりました。














2011年8月23日火曜日

Can't wait! 映画好きにはたまらない~映画の予告編共有アプリ~

先日ブログで「Fコマース×映画」の事例を紹介させて頂いたので、
今日は「iPhneアプリ×映画」の海外事例を紹介させて頂きたいと思います。


Can't Wait!は、映画の最新の予告編や、上映中の映画の予告編を探すことができるアプリケーションです。もちろん、facebookやtwitterとの連携機能も付いています。


このCan't Wait!では以下のような特徴もあります。

・アプリから映画のチケットの購入が可能

・映画の上映開始日が来ると教えてくれる。

・映画の予告編を Can't Wait!(待てない!) か Gonna Pass(スル―) の2種類のみのシンプルな分類




それにしても、Can't wait! というサービスのネーミングが素晴らしいです!
子どもの頃、ポケモンが発売される前の日は興奮して「もう待てない!」という、まさしくCan't wait! という心境でした。そこそこ年をとったせいか(と言ってもまだ21歳w)このような、子どもの頃の「発売日まで、我慢できない興奮さめやらないワクワク」を忘れていた気がします。
Can't wait!のような子ども心をどこか少し思い出させてくれるサービスにはどこか可能性を感じます。
新しいサービス考える上で、子ども心に振り返るというのは一つ大切なヒントになるのかなーと少し感じました。

2011年8月22日月曜日

海外のFコース事例~facebookで映画を見よう~

最近何かとFコマースが来ると騒がれている。
それに便乗し、今日は海外の映画レンタルのFコマースの事例を一つ紹介したいと思う。




上の図で紹介させて頂いたのはユニバーサルピクチャーズの映画The Big Lebowskiのfacebookファンページである。

このファンページでは他のファンページと違った以下のようなユニークな特徴がある。


The Big Lebowskiのfacebookファンページの4つの特徴


・facebookクレジット30(約3ドル)で映画のストリーミングを48時間の間、自由にみることができる。

・映画で自分のお気に入りの部分を切り出し、友人とシェアできる。

・映画のワンシーンにlikeボタンを押したり、コメントすることができ、他人のコメントも見ることができる。

・レンタルサービスを受けたユーザーの友達の5人までが1ドルの割引きサービスを受けることが可能。





このサービスを最初知った時、ニコニコ動画の「1週間に1話づつアニメを無料公開していき、次の週から優良にするという」公式のアニメチャンネルの方がユーザーにとって面白く優れたサービスなのではないかと感じた。

しかし今回のThe Big Lebowskiの事例は、独自にプラットフォームをつくり一つのルールにのとっりユニバーサルピクチャーズが映画をレンタルするわけではない。あくまでfacebookファンページ上のキャンぺ―ン一つにしか過ぎないのだ。
おそらく、これからユニバーサルピクチャーズは映画をfacebook上でレンタルするにしても今回と違ったいろいろなパターンで実験的に様々な映画のレンタルキャンペーンを展開しながら、facebookに最も適したレンタルサービスを探っていくだろう。

その最適な形がニコニコ動画のモデルになるのか、それともまったく新しい道のモデルになるかはわからない。Fコマースの戦いは今まさに始まったばかりなのである。





参考記事
You Can Now Watch “The Big Lebowski” With Your Facebook Friends

The Dude Does F-Commerce – Fan-Streaming The Big Lebowski on Facebook 




2011年8月8日月曜日

住み分けるという考え方

新規事業やマーケティングを考える上で、自身が有効だと感じた「住み分ける」という考え方を今日はご紹介。

以前ブログ「既存のビジネスモデルを破壊!?MR君が凄すぎる!」で紹介させて頂いたMR君では、ネットによる営業が有効な場合と、MRによる直接的な営業が有効な場合を「営業プロセス」という「時間軸」と、ターゲットの規模の数の違いによりネットサービスと実際の営業マンの住み分けをしていました。



この住み分けるという考え方は先日ブログ「既存のビジネスモデルを破壊!?コムリエが凄すぎる!」にて紹介させて頂いた「コムリエ」にも非常に似たとことがあります。
実際、「今までソムリエのいるよワインバーに行かなかった人たち」もワインに関する興味関心がコムリエを使っているうちに高まり、ソムリエのワインバーに行くようになるのではないのでしょうか?
つまり、上図の「営業プロセス」という軸は「興味関心の強さ」という軸に置き換えることができます。

この住み分けという考え方は、他にも色々なところに応用できそうです。
例えば、家具と日用雑貨を扱うニトリでは、購入頻度の高い日用雑貨を1Fに配置し、セルフレジ形式にする。一方、購入頻度の低い家具は2Fに配置し、従業員に接客を行ってもらうことで、消費者がなれていない家具の購入をサポートする。なんてことができそうです。
ニトリでは、実際に1Fと2Fで商品の配置が分けられていますし、リテール業界ではフレッシュ&イージーやイオンがセルフレジを実際に導入していること背景からも実際にこのようになるのではと考えられます。

ちなみに、フランフランでは、「20代の女性層に小物・雑貨を」、「30・40代の女性に家具を」というようにターゲットを商品により二つに分け展開しているそうです。

これから、新規事業立案系のインターンに参加する就活生はこの住み分けるという視点を頭の片隅において置くといいかもしれません。



2011年8月7日日曜日

既存のビジネスモデルを破壊!?コムリエが凄すぎる!

こんにちは。
先日、友人と何か面白いビジネスはないかと話していところ、
味を視覚化することでワイン選びをお助けしてくれるiPadアプリ「コムリエ」を紹介してもらいました。



話を聞いていると、以前ブログ「既存のビジネスモデルを破壊!?MR君が凄すぎる!」で紹介させて頂いた「MR君」に似たインパクトの大きさを感じたので、今日はこの「コムリエ」というサービスが如何に凄いのかという事を書きたいと思います。


コムリエの特徴
・味を数値化することで、ワインを飲む前に視覚的に味を教えてくれる。
人間の味覚は塩味,酸味,苦味,旨味,甘味へ大まかに分類することができるようです。この考えを元に九州大学で開発された「味覚センサー」を使い、コムリエはワインの味を視覚化することに成功しました。

・似味検索機能で自分の好きな味のワインを元に新しいワインを探せる。
数値化したデータを元にした似味検索機能を使えば、「高級なワインを飲んでみたいが手が出ない」といった時でも、検索結果を元に似たような味を楽しめそうです。
また、自分が「おいしい!」と感じたワインを元に似味検索を使っていけば、自分にとってのベストな味のワインを見つけることができるでしょう。

・料理を元にワインの検索もできる。
この機能も素敵ですね。料理に合わせてワインのチョイスができちゃうなんて、サイコーです。
デートなんかの前にこれを使って予習しておくといいかもしれません。
「○○の料理には、口当たりの軽いのがいいよね」とか、言ってみたいですね。


コムリエが起こしたパラダイムシフト
・一般消費者にもワインの適切な選択が可能に。
ワインの味がわかり、本当にワインの好きな人が「ソムリエがいるようなワインバー」で自分好みのワインをチョイスしてもらいながら、ワインを真に楽しんでいたのは、ないのでしょうか?今まで「ワインの味を楽しむ」という行為は、ほんの一部の層だけで行われていたと言えるでしょう。
また、ほとんどの人にとってワインは「なんだかオシャレな飲み物でしかなかったのでは?」とも思います。
それは、種類が豊富で歴史もあるが日本人にはなじみの薄いというワインがある種クローズな空間を生み出していたからだと考えられます。
しかし、この「誰もがソムリエになれるコムリエ」の登場により、ソムリエがいるワインバーに行かない人達にもワインの適切な選択が可能になり「ワインの味を楽しむ」行為は、ある一定のマニアックな人たちだけのモノからオープンなモノへと変化したと私は感じています。
今まで専門性の高く閉じられた世界を技術の力により、たくさんの人が容易に知識を得ることができるようにした、この「コムリエ」はやっぱりスゴイと思います。



なんだかんだ文章でかたるよりも、見た方が早いという事で最後は動画の紹介。コムリエを実際に使用しているシーンです。



個人的にこの記事を書いていたら物凄く飲みに行きたくなりました。みなさんも是非このコムリエを実際に使ってみて下さい。


2011年8月1日月曜日

Gameが世界を変える!?今話題のGamificationという考え方

突然ですがみなさん。
Gamificationという言葉をご存知でしょうか?



ゲームって何だかよくわからないけど、やり始めるとつい夢中になって中々やめられなくなってしまうことってありませんか?
中毒になってしまう人もいるゲーム。
そこには人を夢中にさせるための仕掛けがたくさん仕組まれています。
そんな人を惹きつけるのがとっても上手なゲームに組み込まれた要素をなんとかして取り出し、ゲーム以外のところで応用できないかという考えがGamificationです。


ちなみに、このGamificationという言葉はBunchballというWebサイト向けゲームプラットフォームを提供している企業で以下のように定義されています。



Gamification:「参加をうながすために、ゲームの力をサイト、サービス、コミュニティ、コンテンツ、キャンペーンに統合すること。」


Gamificationについて、おおよそのイメージはつかめたでしょうか?

よくわからん!ってかたも多いと思うのでもう少しイメージをつかんでもらうため、「ゲームにある人々を夢中にするしかけとは一体何なのか?」について説明したいと思います。
でも、それについてはジェーン・マグニガルという方がとてもわかりやすく説明してくれているので、それを紹介。




マグニガルの主張するゲームに人が夢中になってしまう4つの要素

・問題にすぐ取り組みたい、成功の確率は高い、と思わせる「楽観性」

・ライバルたちと競い合い、協力し合うという「ソーシャル性」

・やればやるほど、能力やレベルが上がる「至福の生産性」

・壮大なスケールの物語に自身が直面していると感じさせる「ストーリー性」




個人的にこのマグニガルさんのプレゼンを見て、面白いと感じたのは、
「ゲーマーは21歳までに約10,000時間ゲームをプレーするが、その時間は小学校から高校までの教育を受ける際の授業時間の総時間に相当し、これはゲーマーが二つの教育を受けている」
という捉え方です。
10,000時間と言えばプレゼンにもあるように、ある一つの分野で天才になるために必要とされている時間量です。ちなみに、この10,000時間は毎日3時間を10年繰り返すと達成できるそうです。
そのように考えると、ゲームは様々な分野の天才を大量に生み出す最高の教育ツールと捉えられるかもしれません。


マグニガルさんは、実際に4つの要素を活かし世界銀行協力の元、EVOKEというゲームを開発しました。EVOKEのプレイヤーは2020年に起こるだろうとされている様々な社会問題(食料問題・エネルギー問題など)に直面していきます。このオンラインゲームでは問題解決のための様々なアイディアがプレイヤーから応募され、それを元に実際に途上国の社会問題を解決しようというプロジェクトが実際に20以上立ち上がったようです。


マグニガルさんのGamificationはオンラインゲームそのものの力、バーチャルな空間の持つ力を見事に活かしたGamificationと言えるでしょう。

では、実際の生活でより身近なところで応用できるバーチャルでないリアルなGamificationとはどんなものがあるでしょうか?
それは、セス・プリーバッチが見事に説明してくれているので、それを紹介。



セス・プリーバッチの主張する7つのゲームダイナミックス(うち4つ)

・アポイント・ダイナミックス

・影響力とステータス

・進歩ダイナミックス

・共同的発見

「アポイント・ダイナミックス」を上手く活用しているのはグルーポンでしょう。締め切りと申し込み人数が制限を超えないと契約が成立しないという状況から、ユーザーに行動を促しています。

「影響力とステータス」の事例にもある、テストの受験回数、授業の出席回数に応じ、成績が上がっていくというシステムを、大学教育で実践したところ生徒の成績が良くなったという例は、マグニガルの主張する「至福の生産性」に近いものを感じます。

「進歩ダイナミックス」は、ポイントカードの応用版と考えておけばいいと思います。フォースクエアのチェックイン回数に応じ、バッチがもらえるというのをクーポンや景品に置き換える新しいサービスが考えられますね。(既にあったら申し訳ありません。)

「共同的発見」これは、ツイッターが個人の趣味嗜好を反映したtribe(種族)を形成していくソーシャルメディアであることからも、とても大切な意味を持っていると思います。どのように有効活用できるのかまだ、僕自身わかっていませんがとても大切なことのような気がします。

残り3つのダイナミックスは、自分なりに考えてもよくわかりませんでした。
もしわかるよって方がいたらぜひ教えて下さい(笑)





facebookの登場により、ネットでの言動とリアルでの言動が同じになり、「ネットとリアルの境目が崩壊した。」なんてことが言われています。
そして、facebookを超えるような新しい次のイノベーションはもう起きないのでは?という声もよく聞きます。
しかし、スマートフォンの登場により、位置サービスを組み込んだアプリがホットであること、AR(拡張現実)の進歩、ゲーミフィケーションという考え方が注目されているというこれらの背景を考えると、次のイノベーションも別に遠い未来の話ではない気もします。
facebookがソーシャルの力によりネットとリアルの言動の壁をとり払ったように、次のイノベーションでは、バーチャルの空間とリアルの空間の壁を取り払う、そんなイノベーションがおきると思います。



"Any sufficiently advanced technology is indistinguishable from magic (優れたテクノロジーは魔法と区別がつかない)." by Arthur C. Clarke
「2001年宇宙の旅」の著者でも知られるArthur C. Clarke の言葉で今日は占めたいと思います。


感想は@daigendaまで、よろしくお願いします。





【参考記事】

なぜゲーミフィケーション有効なのか?
進化するゲーミフィケーション
【GDC2011】ゲーミフィケーション、明日から使える60のハウツー
マーケターのための「ゲーミフィケーション(gamification)」まとめ。
Gamification:なぜいまゲーム化なのか