2011年12月15日木曜日

Piece Unique Project 現代アートへの参加と共有を推進するマイクロメセナプロジェクトの大胆な仮説

最近、といっても一カ月ほど前になるのだがアート系まとめサイト、アトコレが増資をしたことがツイッターで話題になっていた。


その頃、私はビジネスコンテストで敗退を重ねてばかりいた。
サービスをつくるには、一つの分野にたいする熱い思いのようなものがなくてはありきたりの発想しか出てこない。そう考えるようになり、自分の考える既存のサービスどうしを組み合わせたようなビジネスプランが嫌になっていた。

だからアトコレの増資の件をベンチャーナウ(インターネットベンチャーに特化したニュースサイト)で知った時は、「アートに対する熱い思いがあるからこそ、このサービスが生まれたんだな」とつくった人にあったわけでもないのに勝手に思いを巡らせていた。そして自分も「単に今モバイルやGPSが来てるから」、「市場が伸びるから」とか抜きに「コレを解決したいんだ!」と声を大にして言えるようなものをやりたいと思うようになっていた。

そんな風にいろいろ思いを巡らせる中、私の尊敬するオフィスドアッシュの東出さんもアート系のサービスをリリースしたので 紹介したいと思う。
このサービスを一言で言うのなら、アート版マイクロファウンディングといったところだろうか。



モデルは以下のとおりで、複数人で一人の芸術家の活動を支援しようというものである。
このアイディアは、芸術作品を購入する人が「なぜ購入するのか?」と考えた時に、それは「所有したいという」欲求から来るものではなく、アーティストの描く世界観に共感したかったり、コレクター同士で交流したいという潜在的な欲求から来ているものではないかという仮説のもと生まれたと教えてくれた。






東出さんはこのPICE UNIQUEを通してもっと手軽にアートをみんなが楽しめるようになって、消費者とアーティストの距離感を短くしたいとのこと。
アートの購入は、所有欲からではないという大胆な仮説は自分では決して持つことができなかったが、やはり新しいモデルを生み出したかったらこういう鋭い独自の仮説を持つことが何より大切なのではないだろうかと感じた。

ちなみに、東出さんもブログを描いているので、是非よんで頂きたい。


2011年10月19日水曜日

新たな支援のカタチ. 廃棄食材を蘇らせる学生カフェがスゴすぎる件

今日は、いつもの新規事業の紹介とは少し異なるが
今までにない新しいモデルのプロジェクトを紹介したいと思う。

それは、名古屋で学生が運営しているチャリティカフェ・リフードアである。
このリフードアという学生団体は東日本大震災の被災者支援のため、まだ食べられるのに廃棄される食材を使ってランチを提供し、その収益を被災地の支援に充てるという活動を行っている。(というかこのブログを書いている私もメンバーの一人である。笑)




リフードアのモデルは以下の図のとおりだ。





このモデルを通し、本来捨てられてしまうはずだった食材を有効活用することで被災地の支援を行っている。


このリフードアは10月12日~11月11日までの営業期間で、営業日は「火・水・金・土」
営業時間は12:00~15:00で運営している。
以下のブログ・facebookファンページから活動内容を詳しく報告している。
ブログ(http://ameblo.jp/refoodoor/
FBページ(http://www.facebook.com/pages/refoodoornagoya/303669909646677?notif_t=page_new_likes)←イイネをお願いします!





このリフードアの活動の素晴らしさは何よりも「楽しみながら気軽に遠くの被災地支援を行う事を可能にする点」にあると思う。




以下からは、私の個人的な思いになるのだが、私がこの活動に関わる理由の一つを記したいと思う。


震災から半年以上たち、私自身の中で震災に関する気持ちが薄れていたことに最近気付いた。
しかし震災直後は、居ても立っても居られない思いで、ボランティア活動をしていた自分がいた。
地震が起きた直後は大きく心が動き、行動している自分がいたのに関わらず、時がたつことでその時の気持ちを忘れてしまっていた自分がいたのだ。
私が今回このリフードアに関わる理由はたくさんあるが何よりも大きいのは、「心が大きく揺れ動いたあの日があったのに、少しの時間の経過でそのときの気持ちを忘れ行動できていない人になりたくない」という思いである。
このリフードアというカフェでは、簡単に楽しみながら被災地への支援が可能となる。
だからこそ私は自己満足かもしれないが、
自分と同じように、何もできずにどこかに何かしらのモヤモヤを抱えた人たちのモヤモヤを解消し、何かしたいんだという思いを被災地に届けるための場としてリフードアを運営・成功させたい。


というわけで、リフードアで来客をお待ちしています!
応援よろしくお願いします。









2011年9月22日木曜日

インターネットは地域活性に繋がるか?その2

地域を活性化する上で、商店街の活性化を語らずにはいられない。
商店街の活性のヒントは地域に密着したポータルサイトにあると個人的に考えるので、
今日は、地域に密着した形のポータルサイトを3つ紹介したいと思う。

1.QUUN 西三河エリアのポータルサイト


基本掲載無料、月額約7000円の有料プランあり。
おそらくかなり安い。
GPSを使って、近くのお店を教えてくれるというサービスも展開している。
(こちらはデザインが少しダサめ。)
フリーペーパーはなし。
ツイッターとの連携あり。
サイトURL  http://qsb.quun.net/

2.はなチェキ 東三河エリアポータルサイト


ツイッターとの連携なし。
フリーペーパーもある。というか、WEBよりもフリーペーパーに力を入れている印象。
フリーペーパー掲載料はページ半分で2万円する。
発行部数は毎月12万部。
サイトURL http://www.870.ne.jp/




3.JIMORE



地域活性をゼミで扱う友人に聞いたところ唯一日本で成功している商店街は
高田の馬場だけと教えてもらったので調べてみた。
他のポータルサイトとの明らかな違いとして、取材班が丁寧に1店舗1店舗を
インタビューして掲載している点がある。




正直、調べる前まではどこも全く同じようなポータルサイトだと思っていた。
しかし、詳しく見て行くと微妙に違いがあり、そこが面白い。
リクルートのホットぺッパーは地方ではほとんど機能していないという話も聞くし、
コスト構造的にも地方で収益を上げるのが難しくなっているようだ。
つまり地方のマーケティングを支援するツールの覇者はいまだにいないと言えるだろう。
ただ、ジモティーはその覇者になる可能性を大きく秘めていると思うので、
また次回扱いたいと思う。
















2011年9月21日水曜日

インターネットは地域活性に繋がるか?その1

今日は、地域活性を考える上で参考になりそうなインターネットサービスを紹介したいと思う。

(なお、TecnCranchで過去にいろいろ議論されていたグルーポンは今回は扱わない。
グルーポンについていろいろ知りたい方がいたら、グルーポンに関する記事を以下にまとめたので、是非参考にしてほしい。http://ameblo.jp/ngy-shukatsu13/entry-10954922542.html

今日扱うのは、チラシを活用したwebサービスだ。田舎の人にとって、一番の情報源はいまだ新聞の折り込みチラシにあるが、新聞を採る人が減っている今、新聞に代替するようなチラシ情報を届けるサービスを考えるのはとても大切なことであると思う。

1.Shufoo! チラシがweb上で見れるサービス



TOPPANの新規事業、ユニークユーザー数130万人、
登録企業数 500社 登録店舗数 62000店舗、
掲載は月額1000円から、登録ユーザーがチラシをどれだけ見たかを測定できるサービス付き
また、電子チラシの一部そのまま商品が購入可能
おそらく広告収入と代理店営業で運営。  
サイトURL  http://www.shufoo.net/

2.チラシ部! 新聞をとってなくてもチラシとクーポンが家に届く

リクルートの新規事業。住所を登録するとチラシとクーポンがリアルに届くというもの。
スマートフォンや、PCなどにも対応。
実際WEB使ってみたが、ある程度大きい企業は抑えているが、小店舗チラシはほぼない。
また、スーパーのチラシも少なく少し不便な感じがした。
WEB上にすべての情報「スーパー・紳士服・日曜大工品」が 同じように羅列されており、
チラシの持つ「今日は水曜か~。とか土日だな~。」と見ている人に感じさせる時間感覚がなく
モノ寂しい感じがした。

3.JIMOT(webチラシ×地域版SNS)
東京・神奈川・埼玉・千葉が中心。地元の口コミを書き込んだり、自身の日記を書き込むほど
ユーザーは JIMOTポイントがもらえる。
(ユーザーのアクティビティを高めるゲーミフィケーションを取り入れている。)
30~40の女性ユーザーが全体の7
チラシの掲載は無料
会員登録すると地元の口コミ情報が見れる。飲食店などの情報が掲載されており、
ユーザーから投稿する形になっている。
このブログが詳しい分析がのっているので是非参考に→ http://www.insightnow.jp/article/717
サイトURL  http://www.jimot.com/

自身の学び
スーパーのチラシを主軸に日常領域でユーザーを囲んで、非日常領域で儲けるという
戦略を一つのサイト上でやろうとすると、簡単にイケないサービスになるんだろうな
という感じがした。
WEBサービスは乱立しすぎているため、日常なら日常領域、 非日常領域なら非日常領域で
特化して、小さく始めないと結局なんのサービスなのかわからず使ってもらえないのでは
ないだろうか?

















2011年9月20日火曜日

TGS2011で出会った素敵なGamification事例

先日、9月17日、18日に行われた東京ゲームショウ2011に行ってきた。
神奈川工科大学のブースを訪れたのだが、そこで素敵なGamificationの事例に出会ったので、今回は是非それを紹介したいと思う。

Mommy Tummy(http://www.kosaka-lab.com/kosaka_laboratory/)


Mommy Tummyは特殊なスーツを着ることで、妊婦になりきり妊婦さんの気持ちを理解しようというものである。

・お腹が膨らむ。
スーツの腹部には時間が経過する度にお湯が流れ込み、お腹の赤ちゃんが育つ様子を実感できる。スーツの目の前には、TV画面にお腹の中の赤ちゃんの成長過程が表示されていた。これは、お腹のふくらみに合わせて表示される。

・お腹の中が動く。
妊娠4か月程度になると、赤ちゃんがお腹の中をけるらしいのだが、このスーツではそれも体感できる。どうやら、中にポンプかモーターが入っているようだ。実際、スーツを着た妊婦さんの感想として「かなり近い」という答えが多いらしいが、私にはわからなかった。

・赤ちゃんの気持ちがわかる。
お腹の中は4キロ近くまでふくらみ、その後軽いジャンプや寝返りを打つなどの運動をした。
運動によりお腹が振動するらしく、それを感知された結果、お腹をけるような動きがあった。
逆にお腹をさすって上げると、その蹴りのような動きは少なくなった。
おかげで、赤ちゃんにストレスをかけないように気をつけなくてはと学ぶことができた。

・ゲーム性
妊娠過程のシミュレーションが終わると、生まれた子の性別と、自分がよいお母さんだったかということをパーセンテージで評価してくれる。ちなみに私は女の子の赤ちゃんが生まれて、お母さんとしての点数は83%だった。

・なぜこれを作ろうと思ったか聞いてみた。
「今、日本は少子高齢化の問題を抱えている。それを解決するには、やはり子供を産む女性が生活しやすい環境が大切である。しかし今の日本は決してそうとは言えない。ただ男性が妊婦の人にやさしくできないのは、優しくするのが面倒だからではなく、妊婦さんの気持ちを理解できないから。でも、もし妊婦さんの気持ちを理解できれば自然と優しい行動をとれるはずで、そうなればもっと妊婦さんにとってよい世の中になると考えたから。」という答えを頂いた。
私の稚拙な文章で伝わりにくいのが申し訳ないのだが、実際に開発を行っている小坂さんからはとてもまじめで熱いお思いを感じた。



ソーシャルメディアの登場により、解決したい問題がある時はすぐにそれに共感してくれる仲間が集まる世の中になってきたと思う。
一方、ゲーミフィケーションは共感できない人でも、ある問題に対して意識させてしまう力を持っていると思う。
TGS2011の帰りに漠然とだが、ソーシャルメディアとゲーミフィケーションがもっと世の中に普及したら、ものすごくいい世の中になる気がしてわくわくが止まらなかった。



*今回扱った事例は、どちらかというとシリアスゲームに近いのかもしれないが、ゲームの持つ「人を引き付ける要素」を活用していることからゲーミフィケーションの事例の一つとして扱わせて頂いた。

2011年9月16日金曜日

とても便利なイベント開催支援ツール 7選

最近、社会人とコミュニケーションをとる練習と、自分自身で開催しようと思う勉強会の勉強のため、勉強会やセミナーになるべく出掛けることを意識している。

様々なセミナーをネット上で、探すうち、気付いたことがある。

・イベント開催支援系の似たようなwebサービスが意外とたくさんある。
・各サービスごとに、ユーザーの属性が微妙に違う。
・各サービスごと、微妙に推しているポイントが違う。

ということで、今日はイベント開催支援系webサービスと、そのサービスごとの簡単な特徴を紹介したいと思う。


1.PeaTiX(http://peatix.com/




PeaTiXの魅力的な点はイベントの参加費をネットで支払いができる点にある。
実は、参加費の事前ネット支払が可能なサービスは他にもたくさんあるのだが、ほとんどがPayPalからの支払いを可能としたものだ。(PayPalを使う人が少ない日本にとっては、この決済方法事態が参加の障壁になってしまうと思われる。)
このPeaTiXでは、身近なカード支払いやコンビニ支払が可能なので、他よりも使いやすいサービスになっていると考えられる。

またPiaTiXでイベントを開催した場合、イベントの参加者にはチケットとしてQRコードが送られる。参加当日はその送られてきたQRコードを読み取ってもらえばスムーズに受付が完了するという手軽さもこのサービスの特徴だ。QRコードにおよるスムーズな受付は、数百人規模でのクラブイベントなどで大きな威力を発揮するだろう。



2.everevo(http://everevo.com/




facebookとの連携を売りとしているのが、このeverevoだ。
everevoを使って告知を行うセミナーは、ソーシャルメディアマーケティングに関するものだったり、Start Upに関連するイベントが現在は多いようだ。
mixi、ツイッター、facebookのアカウントからログインが可能だが、facebookユーザーが主にeverevoを使用しているようなので、告知したいターゲットによっては、とてもいいツールになるであろう。


3.Eventnor(http://www.eventnor.jp/ 


名古屋の企業が運営するサービス。2か月前にローンチされた。今後がとても楽しみである。


4.Zussar(http://www.zusaar.com/





Zussarにはとてもユニークな機能がある。それは、「イベントを頼む」という「こんなイベントがあったら行くのに」を共有し合うサービスである。
このサービスを使えば、奇をてらったような企画でも実行前にどれくらいのニーズがあるか予測を立てられるし、本当に実行しなくてはいけない訳ではないので、自然とユニークなアイディアが共有されていくのがとても面白い。


5.こくちーず(http://kokucheese.com/ 





こくちーずの良さは、イベントを開催する側にとってだけでなく、何か新しい体験や取り組みをしてみたいという思いの参加したい側の人達にとってもとても素晴らしいサービスになっているところだ。
こくちーずのトップページからは、イベントを「開催日・開催場所・開催者・タグ」という様々な切り口で探すことができるため、参加者側は自分の都合や趣向にあったものをとても探しやすい。


6.ATEND(http://atnd.org/ 



ATENDの面白いところは、24時間以内に開催されるイベントが一覧できる点である。
ギリギリまで参加者を増やしたい時や、暇だけど何か刺激がほしい、そんな時にこの機能はとてもうれしい。
また紹介されるイベントが孫泰三さんのMODIVA JAPANのアントプレナーカンファレンスや、KDDI∞Laboなど、かなり豪華なモノが多いのも特徴の一つと言えるだろう。

しかし、ATENDはイベントの数が多い割に地域ごとの区切りがないので、名古屋にいる私にとっては少し使いづらい一面がある。(ただATENDのイベント欄に名古屋で開催されるものが見つかると少し嬉しくなったりもするのだが。)
ATENDでイベントを検索する際は、こちら(http://utf-8.jp/tool/atnd/search.html)を使うと手軽にイベントが検索でき便利だろう。

7.TwiPla(http://twipla.jp/ 



TwiPlaはツイッター上での告知に特化したサービスである。
完全に主観だが、知り合いの知り合いぐらいで、イベントの告知をしたい場合は、最適なツールというのが感覚値としてある。



以上が本日紹介する。イベント開催支援ツール7つである。

最近、周りで勉強会やセミナー、イベントが開催されるのをよく聞くようになった気がする。
私自身、数多くの勉強会に参加してみて感じたのは、参加される社会人の多くの方が会社外での繋がりを持てたことに、喜びを感じていることだ。
働きだすと同じ会社の人達との繋がりが密接になり自身の視野が狭くなりがちなため、組織外での繋がりを与えてくれて自身の視野を広げてくれるような勉強会にニーズが高いのだろう。
働き方や、行き方、価値観がどんどん多様化していくという大きな流れが今あると思う。
そういった流れからして、視野を広げたいというニーズは更に大きくなり勉強会やセミナー、交流会の行われる数はどんどん多くなるのではないのだろうか?
イベント開催支援ツールは意外とHOTなマーケットなのかもしれない。

2011年8月26日金曜日

動画で見る~テクノロジーが変えるミライのshopping~

最近、Fコマースという言葉がかなり流行っていますが、やはり買い物の楽しさはオフライン上にこそあるもの。
今日は、オフラインでの買い物をより便利に、より楽しくしてくれる新しいテクノロジーをご紹介



・Tweet mirror


試着をして、お店の前に大きなモニターで写真をとり、ツイッターやfacebookに投稿できるというもの。
いちいち、携帯を取り出す必要もないですし、このような大きなモニターがあったら思わず気になって使ってしまいそう。プロモーションに最適のツールでしょう。

・ARを使った試着


ARを使った試着姿をツイッターやfacebookにポストしたりという連携などを考えるとより買い物が楽しくなしそうです。


・TEAMLAB HANGER

ハンガーをとると目の前のスクリーンに手に取った商品と同じを身にまとったモデルが現れるというもの。コーディネートが苦手な僕にとても素敵なテクノロジーです。


・RFIDを用いたミライの会計



こちらはIBMのCM。まだ現実にあるわけではないですが、CMがかなりクリエイティブ。
ここで用いられているのはRFIDという技術で、ICチップを用いて数センチ間の無線通信で情報処理を可能とするもの。実際、現在もRFIDの技術はかなり多くの場面で利用されているそうです。




位地情報、ソーシャル、AR、どんどんバーチャルとリアルの垣根がなくなっていくのを感じます。
これからの買い物がどう変わっていくか本当にワクワクします。












2011年8月25日木曜日

位地情報とゲーミフィケーション~イギリス小売店Top shopとSCVNGRの提携事例~



イギリスの小売店TOPSHOPが位地情報を元にしたモバイルゲームアプリケーションを提供するSCVNGR(スカベンンジャーと読むらしい)と提携したという記事がMashableで紹介されていたので今日はそれを取り上げたいと思う。

TOPSHOPとSCVNGRが提供するアプリケーションのサービスは以下のようなモノだ。


・TOPSHOPの半径500m以内にいることがゲームへの参加条件

・プレイヤーはゲームの課題をクリアするごとにポイントをもらう事ができる。

・ゲームの内容は、自分のお気に入りの服装を写真にとってpostするなど様々で、商品と消費者が深く関われるような設計になっている。

・ポイントは500ポンドの割引券や、自分のほしい商品の20%割引きなどに交換可能


実際のサービス開始は9月5日を予定しているようであり、実際にどのような効果が得られるか結果が楽しみなところである。




最後に、キャンペーンのものとは異なるがSCVNGRの提供するアプリのデモ動画を紹介しておく。



2011年8月24日水曜日

facebookで映画をレンタル~MIRAMAXについて紹介~

本日も、「ソーシャルメディア×映画」を題材に記事を書きたいと思います。
今回紹介するのは、facebook上で映画がレンタルできるMIRAMAX




MIRAMAX EXPERIENCE APP ON FACEBOOK の4つの特徴

・30facebookクレジット(3ドル)で視聴可能
48時間内であれば何度でも、ストリーミング再生が可能。もしすぐに再生をしなくても、支払い後30日間であれば映画を視聴する権利は守られるようです。

・現在20タイトルの映画がレンタル可能
シカゴ、キルビル、shall we dance?などメジャーな映画ばかりでした。

・約2~5分の視聴ができる
映画の1シーンだけですが、無料で見ることができました。画像もかなりきれいでした。

・casting call game という game が存在する
これはまだローンチされてないようですが、名前から推測すると facebook 上のフレンドを映画の登場人物としてキャスティングができるゲームかと思われます。
ゲームをクリアするとボーナスコンテンツが見れるらしく、これからがとても楽しみです。



先日のブログでは、ニコニコチャンネルやHuluのような、一つのルールにのとった上での映画配信がfacebook上で行われるとしたら、当分先のことであり、今はもっともよいレンタルサービスの形を実験的に探すフェーズにあるという発言を私はしていました
しかし、このMIRAMAXのfacebookアプリケーションはちょうどその記事(海外のFコマース事例~facebookで映画を見よう~)を書いた今週の月曜日にローンチされたものだそうです。
今回はこのブログを書きながら、IT系サービスの競争のスピード感を目の当たりにしたような気持ちになりました。














2011年8月23日火曜日

Can't wait! 映画好きにはたまらない~映画の予告編共有アプリ~

先日ブログで「Fコマース×映画」の事例を紹介させて頂いたので、
今日は「iPhneアプリ×映画」の海外事例を紹介させて頂きたいと思います。


Can't Wait!は、映画の最新の予告編や、上映中の映画の予告編を探すことができるアプリケーションです。もちろん、facebookやtwitterとの連携機能も付いています。


このCan't Wait!では以下のような特徴もあります。

・アプリから映画のチケットの購入が可能

・映画の上映開始日が来ると教えてくれる。

・映画の予告編を Can't Wait!(待てない!) か Gonna Pass(スル―) の2種類のみのシンプルな分類




それにしても、Can't wait! というサービスのネーミングが素晴らしいです!
子どもの頃、ポケモンが発売される前の日は興奮して「もう待てない!」という、まさしくCan't wait! という心境でした。そこそこ年をとったせいか(と言ってもまだ21歳w)このような、子どもの頃の「発売日まで、我慢できない興奮さめやらないワクワク」を忘れていた気がします。
Can't wait!のような子ども心をどこか少し思い出させてくれるサービスにはどこか可能性を感じます。
新しいサービス考える上で、子ども心に振り返るというのは一つ大切なヒントになるのかなーと少し感じました。

2011年8月22日月曜日

海外のFコース事例~facebookで映画を見よう~

最近何かとFコマースが来ると騒がれている。
それに便乗し、今日は海外の映画レンタルのFコマースの事例を一つ紹介したいと思う。




上の図で紹介させて頂いたのはユニバーサルピクチャーズの映画The Big Lebowskiのfacebookファンページである。

このファンページでは他のファンページと違った以下のようなユニークな特徴がある。


The Big Lebowskiのfacebookファンページの4つの特徴


・facebookクレジット30(約3ドル)で映画のストリーミングを48時間の間、自由にみることができる。

・映画で自分のお気に入りの部分を切り出し、友人とシェアできる。

・映画のワンシーンにlikeボタンを押したり、コメントすることができ、他人のコメントも見ることができる。

・レンタルサービスを受けたユーザーの友達の5人までが1ドルの割引きサービスを受けることが可能。





このサービスを最初知った時、ニコニコ動画の「1週間に1話づつアニメを無料公開していき、次の週から優良にするという」公式のアニメチャンネルの方がユーザーにとって面白く優れたサービスなのではないかと感じた。

しかし今回のThe Big Lebowskiの事例は、独自にプラットフォームをつくり一つのルールにのとっりユニバーサルピクチャーズが映画をレンタルするわけではない。あくまでfacebookファンページ上のキャンぺ―ン一つにしか過ぎないのだ。
おそらく、これからユニバーサルピクチャーズは映画をfacebook上でレンタルするにしても今回と違ったいろいろなパターンで実験的に様々な映画のレンタルキャンペーンを展開しながら、facebookに最も適したレンタルサービスを探っていくだろう。

その最適な形がニコニコ動画のモデルになるのか、それともまったく新しい道のモデルになるかはわからない。Fコマースの戦いは今まさに始まったばかりなのである。





参考記事
You Can Now Watch “The Big Lebowski” With Your Facebook Friends

The Dude Does F-Commerce – Fan-Streaming The Big Lebowski on Facebook 




2011年8月8日月曜日

住み分けるという考え方

新規事業やマーケティングを考える上で、自身が有効だと感じた「住み分ける」という考え方を今日はご紹介。

以前ブログ「既存のビジネスモデルを破壊!?MR君が凄すぎる!」で紹介させて頂いたMR君では、ネットによる営業が有効な場合と、MRによる直接的な営業が有効な場合を「営業プロセス」という「時間軸」と、ターゲットの規模の数の違いによりネットサービスと実際の営業マンの住み分けをしていました。



この住み分けるという考え方は先日ブログ「既存のビジネスモデルを破壊!?コムリエが凄すぎる!」にて紹介させて頂いた「コムリエ」にも非常に似たとことがあります。
実際、「今までソムリエのいるよワインバーに行かなかった人たち」もワインに関する興味関心がコムリエを使っているうちに高まり、ソムリエのワインバーに行くようになるのではないのでしょうか?
つまり、上図の「営業プロセス」という軸は「興味関心の強さ」という軸に置き換えることができます。

この住み分けという考え方は、他にも色々なところに応用できそうです。
例えば、家具と日用雑貨を扱うニトリでは、購入頻度の高い日用雑貨を1Fに配置し、セルフレジ形式にする。一方、購入頻度の低い家具は2Fに配置し、従業員に接客を行ってもらうことで、消費者がなれていない家具の購入をサポートする。なんてことができそうです。
ニトリでは、実際に1Fと2Fで商品の配置が分けられていますし、リテール業界ではフレッシュ&イージーやイオンがセルフレジを実際に導入していること背景からも実際にこのようになるのではと考えられます。

ちなみに、フランフランでは、「20代の女性層に小物・雑貨を」、「30・40代の女性に家具を」というようにターゲットを商品により二つに分け展開しているそうです。

これから、新規事業立案系のインターンに参加する就活生はこの住み分けるという視点を頭の片隅において置くといいかもしれません。



2011年8月7日日曜日

既存のビジネスモデルを破壊!?コムリエが凄すぎる!

こんにちは。
先日、友人と何か面白いビジネスはないかと話していところ、
味を視覚化することでワイン選びをお助けしてくれるiPadアプリ「コムリエ」を紹介してもらいました。



話を聞いていると、以前ブログ「既存のビジネスモデルを破壊!?MR君が凄すぎる!」で紹介させて頂いた「MR君」に似たインパクトの大きさを感じたので、今日はこの「コムリエ」というサービスが如何に凄いのかという事を書きたいと思います。


コムリエの特徴
・味を数値化することで、ワインを飲む前に視覚的に味を教えてくれる。
人間の味覚は塩味,酸味,苦味,旨味,甘味へ大まかに分類することができるようです。この考えを元に九州大学で開発された「味覚センサー」を使い、コムリエはワインの味を視覚化することに成功しました。

・似味検索機能で自分の好きな味のワインを元に新しいワインを探せる。
数値化したデータを元にした似味検索機能を使えば、「高級なワインを飲んでみたいが手が出ない」といった時でも、検索結果を元に似たような味を楽しめそうです。
また、自分が「おいしい!」と感じたワインを元に似味検索を使っていけば、自分にとってのベストな味のワインを見つけることができるでしょう。

・料理を元にワインの検索もできる。
この機能も素敵ですね。料理に合わせてワインのチョイスができちゃうなんて、サイコーです。
デートなんかの前にこれを使って予習しておくといいかもしれません。
「○○の料理には、口当たりの軽いのがいいよね」とか、言ってみたいですね。


コムリエが起こしたパラダイムシフト
・一般消費者にもワインの適切な選択が可能に。
ワインの味がわかり、本当にワインの好きな人が「ソムリエがいるようなワインバー」で自分好みのワインをチョイスしてもらいながら、ワインを真に楽しんでいたのは、ないのでしょうか?今まで「ワインの味を楽しむ」という行為は、ほんの一部の層だけで行われていたと言えるでしょう。
また、ほとんどの人にとってワインは「なんだかオシャレな飲み物でしかなかったのでは?」とも思います。
それは、種類が豊富で歴史もあるが日本人にはなじみの薄いというワインがある種クローズな空間を生み出していたからだと考えられます。
しかし、この「誰もがソムリエになれるコムリエ」の登場により、ソムリエがいるワインバーに行かない人達にもワインの適切な選択が可能になり「ワインの味を楽しむ」行為は、ある一定のマニアックな人たちだけのモノからオープンなモノへと変化したと私は感じています。
今まで専門性の高く閉じられた世界を技術の力により、たくさんの人が容易に知識を得ることができるようにした、この「コムリエ」はやっぱりスゴイと思います。



なんだかんだ文章でかたるよりも、見た方が早いという事で最後は動画の紹介。コムリエを実際に使用しているシーンです。



個人的にこの記事を書いていたら物凄く飲みに行きたくなりました。みなさんも是非このコムリエを実際に使ってみて下さい。


2011年8月1日月曜日

Gameが世界を変える!?今話題のGamificationという考え方

突然ですがみなさん。
Gamificationという言葉をご存知でしょうか?



ゲームって何だかよくわからないけど、やり始めるとつい夢中になって中々やめられなくなってしまうことってありませんか?
中毒になってしまう人もいるゲーム。
そこには人を夢中にさせるための仕掛けがたくさん仕組まれています。
そんな人を惹きつけるのがとっても上手なゲームに組み込まれた要素をなんとかして取り出し、ゲーム以外のところで応用できないかという考えがGamificationです。


ちなみに、このGamificationという言葉はBunchballというWebサイト向けゲームプラットフォームを提供している企業で以下のように定義されています。



Gamification:「参加をうながすために、ゲームの力をサイト、サービス、コミュニティ、コンテンツ、キャンペーンに統合すること。」


Gamificationについて、おおよそのイメージはつかめたでしょうか?

よくわからん!ってかたも多いと思うのでもう少しイメージをつかんでもらうため、「ゲームにある人々を夢中にするしかけとは一体何なのか?」について説明したいと思います。
でも、それについてはジェーン・マグニガルという方がとてもわかりやすく説明してくれているので、それを紹介。




マグニガルの主張するゲームに人が夢中になってしまう4つの要素

・問題にすぐ取り組みたい、成功の確率は高い、と思わせる「楽観性」

・ライバルたちと競い合い、協力し合うという「ソーシャル性」

・やればやるほど、能力やレベルが上がる「至福の生産性」

・壮大なスケールの物語に自身が直面していると感じさせる「ストーリー性」




個人的にこのマグニガルさんのプレゼンを見て、面白いと感じたのは、
「ゲーマーは21歳までに約10,000時間ゲームをプレーするが、その時間は小学校から高校までの教育を受ける際の授業時間の総時間に相当し、これはゲーマーが二つの教育を受けている」
という捉え方です。
10,000時間と言えばプレゼンにもあるように、ある一つの分野で天才になるために必要とされている時間量です。ちなみに、この10,000時間は毎日3時間を10年繰り返すと達成できるそうです。
そのように考えると、ゲームは様々な分野の天才を大量に生み出す最高の教育ツールと捉えられるかもしれません。


マグニガルさんは、実際に4つの要素を活かし世界銀行協力の元、EVOKEというゲームを開発しました。EVOKEのプレイヤーは2020年に起こるだろうとされている様々な社会問題(食料問題・エネルギー問題など)に直面していきます。このオンラインゲームでは問題解決のための様々なアイディアがプレイヤーから応募され、それを元に実際に途上国の社会問題を解決しようというプロジェクトが実際に20以上立ち上がったようです。


マグニガルさんのGamificationはオンラインゲームそのものの力、バーチャルな空間の持つ力を見事に活かしたGamificationと言えるでしょう。

では、実際の生活でより身近なところで応用できるバーチャルでないリアルなGamificationとはどんなものがあるでしょうか?
それは、セス・プリーバッチが見事に説明してくれているので、それを紹介。



セス・プリーバッチの主張する7つのゲームダイナミックス(うち4つ)

・アポイント・ダイナミックス

・影響力とステータス

・進歩ダイナミックス

・共同的発見

「アポイント・ダイナミックス」を上手く活用しているのはグルーポンでしょう。締め切りと申し込み人数が制限を超えないと契約が成立しないという状況から、ユーザーに行動を促しています。

「影響力とステータス」の事例にもある、テストの受験回数、授業の出席回数に応じ、成績が上がっていくというシステムを、大学教育で実践したところ生徒の成績が良くなったという例は、マグニガルの主張する「至福の生産性」に近いものを感じます。

「進歩ダイナミックス」は、ポイントカードの応用版と考えておけばいいと思います。フォースクエアのチェックイン回数に応じ、バッチがもらえるというのをクーポンや景品に置き換える新しいサービスが考えられますね。(既にあったら申し訳ありません。)

「共同的発見」これは、ツイッターが個人の趣味嗜好を反映したtribe(種族)を形成していくソーシャルメディアであることからも、とても大切な意味を持っていると思います。どのように有効活用できるのかまだ、僕自身わかっていませんがとても大切なことのような気がします。

残り3つのダイナミックスは、自分なりに考えてもよくわかりませんでした。
もしわかるよって方がいたらぜひ教えて下さい(笑)





facebookの登場により、ネットでの言動とリアルでの言動が同じになり、「ネットとリアルの境目が崩壊した。」なんてことが言われています。
そして、facebookを超えるような新しい次のイノベーションはもう起きないのでは?という声もよく聞きます。
しかし、スマートフォンの登場により、位置サービスを組み込んだアプリがホットであること、AR(拡張現実)の進歩、ゲーミフィケーションという考え方が注目されているというこれらの背景を考えると、次のイノベーションも別に遠い未来の話ではない気もします。
facebookがソーシャルの力によりネットとリアルの言動の壁をとり払ったように、次のイノベーションでは、バーチャルの空間とリアルの空間の壁を取り払う、そんなイノベーションがおきると思います。



"Any sufficiently advanced technology is indistinguishable from magic (優れたテクノロジーは魔法と区別がつかない)." by Arthur C. Clarke
「2001年宇宙の旅」の著者でも知られるArthur C. Clarke の言葉で今日は占めたいと思います。


感想は@daigendaまで、よろしくお願いします。





【参考記事】

なぜゲーミフィケーション有効なのか?
進化するゲーミフィケーション
【GDC2011】ゲーミフィケーション、明日から使える60のハウツー
マーケターのための「ゲーミフィケーション(gamification)」まとめ。
Gamification:なぜいまゲーム化なのか